トンネルや橋梁など柱上開閉器遠方監視制御システム(以下、遠制システムという)の専用信号伝送路の敷設が困難な場所で使用されます。この装置は高圧配電線を伝送路として使用しており、低コストでノイズに強い周波数多重方式(FSKを4CH使用)を採用した高圧線搬送情報伝送装置です。
この装置は伝送路の敷設が困難な区間の両端に施設し、送信端では遠制システムで使用する1チャンネルFSK信号を、周波数多重方式で使用する4チャンネルFSK信号へ変換して高圧 配電線へ注入します。受信端では1チャンネルFSK信号に復調します。
該当区間の高圧配電線への信号注入は、高圧配電線ケーブルシースと接地間、または接地用コンデンサと接地間に信号注入・減衰抑制装置(型式:ET-C122-DJ/別売)を施設し、これを介して行います。
配電線搬送間での上り・下り信号方向判別方式として、「ビット反転方式」(ビット反転した信号の受信:子局→親局と判別)、または、「判別周波数帯域方式」(1チャンネルを信号方 向判別用に割当)を設定出来ます。
停電時の電源補償用としてオプションで、電源装置(型式:PS-C105-DJ/バックアップ時間1時間以上)をご用意しております。
型式 | RP-C110-DE | ||
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寸法/重量 | 355mm×Φ295mm(円筒型)/ 9kg | ||
外箱材質 | FRP使用(ケース、底板) | ||
装置電気的 条件 |
動作電圧範囲 (電源補償無し) |
AC100V±15V | |
動作電圧範囲 (電源補償有り) |
電源装置供給電源による | 【通常時】AC16V | |
【停電時】DC18V |
信号伝送方式 | ライン系通信 | シース系通信 | ||
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伝送路 | a.一線大地帰路(ACSR-OW 32㎜2またはHDCC-ON 5㎜) b.通信線(CPEV-SSD AL 0.9㎜) c.ペア電線(TC-EVS 2.0㎜) |
高圧配電線路(信号注入方式:ケーブルシース、接地用コンデンサ~大地間にインダクタンス接続) | ||
伝送フォーマット | HDS H-60 遠方監視制御装置~子局間フォーマットに準拠 |
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符号方式 | NRZ等長符号 | 同左 | ||
伝送方式 | 半二重ポーリング方式 | 同左 | ||
伝送速度 | 300bps | 同左 | ||
変調方式 | FSK | 同左 | ||
信号周波数 | 電気所装置→中継装置 | 2800±150Hz | 中継装置間通信 | CH1: 4350±150Hz CH2: 5850±150Hz CH3: 7950±150Hz CH4: 9750±150Hz 判別CH方式の場合は、 |
中継装置→子局装置 | ||||
子局装置 → 中継装置 | 3400±150Hz | |||
中継装置→電気所装置 中継装置→子局装置 |
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上り・下り 信号判別 |
- | ビット反転方式の場合または判別CH方式を選択 | ||
送信レベル設定 | -10~+10dBm (10dB step) | -20~+20dBm/CH (5dB step) | ||
受信感度設定 | -30~+10dBm (5dB step) | 各CHにおいて -20~+20dBm (5dB step) | ||
伝送可能距離 | - | 20km以内(使用条件によります) |